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広報あつぎ 第1312号(2019年10月1日発行)

コミュニティ交通を試験運行 地域に合う交通の在り方を検証

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神奈川県厚木市

コミュニティ交通は、買い物や通院などでの移動に不便を感じている人を支える、地域住民主体の交通手段です。11月から「まつかげ台・みはる野」「鳶尾」の2カ所で有償の試験運行を実施。本格運行を視野に、必要性や継続性などを検証していきます。

市でのコミュニティ交通は、導入を目指す地区が主体となり、運行計画などを作成。交通の専門家らでつくる市地域公共交通会議の承認を得たものを、市が支援する仕組みです。
高齢者の多い同地区では、昨年から導入に向けた検証を開始。6週間、8人が乗車できるタクシーを無償で運行し、利用者や周辺住民へのアンケートも実施しました。アンケートでは、運賃をはじめ、順路、時間、行きたい場所などを調査。結果を踏まえ、今回の試験運行では、運賃を100円とし、高齢者の買い物ニーズを重視した運行形態を取りました。

■高齢者が楽しく外出できるように
市では、同地区でのコミュニティ交通の方向性を「地域包括ケア社会の実現に向けた厚木市らしい移動システム」と定めました。誰もが住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられる社会をつくるには、移動手段の確保が欠かせません。
同地区を管轄する荻野地域包括支援センターの畑武子さん(63)は「高齢者の交通手段の確保は、介護予防の上でとても大切。家に引きこもると、全てがおっくうになり、心身の健康を損なう。昨年の実証では『車内での会話が楽しかった』という声も届いている」と、利便性向上だけにとどまらない導入の効果を感じています。

■長く続く仕組みをみんなで検証
同地区での地域コミュニティ交通は、今回の試験運行の結果を踏まえ、来年度以降の本格運行を目指しています。市では、採算性と利便性だけでなく、高齢者の交流機会を拡大し、地域包括ケア社会を実現する観点からも効果を検証。本格運行の可否を、慎重に判断していきます。
必要な交通の手段は、住んでいる地域ごとに異なります。みんなで協力して、誰もが快適に移動でき、生き生きと暮らせるまちをつくっていきましょう。

時間や順路などはHP検索:厚木市 コミュニティ交通

■時代や地域に合う交通手段の検証を
横浜国立大学副学長市地域公共交通会議会長 中村文彦さん(57)
厚木市の交通網の特徴は、中心市街地がはっきりとしていて、そこに向かって道路があり、バス路線が通っていることです。大きな国道による分断はあるものの、他の自治体と比較しても、分かりやすく、整っていると言えるでしょう。
しかし、バス路線のきめ細かさには限界があり、全ての人が不自由なく利用できるわけではありません。高齢化を考えると、自家用車に頼れなくなるのも時間の問題です。地域コミュニティ交通は、それぞれの地域の交通手段では足りない部分を補う役割を担い、タクシーやバスの活用など、さまざまな方法があります。
必要な交通手段は、地域の状況や時代によって異なります。使う人がみんなで考え、自治体はそれをサポートする。長く続けていくためには、みんなが使って、採算性もある仕組みを、しっかりと時間をかけて検証することが大切です。

問合せ:都市計画課
【電話】225‒2357

〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町2-21-11 山竹ビル