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広報あつぎ 第1314号(2019年11月1日発行)

自然歳時記

19/21

神奈川県厚木市

■クヌギカメムシ(クヌギカメムシ科)
体長12~14ミリほどの大きさ。クヌギやコナラ林などに生息し、樹木のへこみに産卵する。ゼリー状の卵塊で越冬するが、南方系のナミガタウメノキゴケの中はもっと暖かだろう/七沢で見つけた。

写真・文/吉田文雄

クヌギの木一面に、薄紙を張り付けたようなナミガタウメノキゴケがびっしりと生えていた。葉状体の縁が波打つことが名の由来で、ウメノキゴケにも似ている。
その隙間に黄緑色のクヌギカメムシがいた。よく見ると交尾している2匹があちらこちらへ動き回り産卵場所を探している様子だった。親は、子どもたちが安心して厳しい冬を過ごせるよう、暖かなナミガタウメノキゴケの下に栄養豊富なゼリー状の卵塊を産み付ける。産まれた幼虫たちはこのゼリーを食べて冬を越し、春になると芽吹いた植物の汁を吸って生活する。
小さな昆虫も、よく見れば人間の知らないような工夫をして生きている。

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